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2010.04.27 (Tue)

ひとりぼっちの代償

私の名を呼んだエーイチは、


その後、とても苦しそうに、次の言葉を続けた。



 『くるみ、忘れられるわけないよ。こんなに、こんなにも大事な人なのに。。。


  でもこんなに大事な人を苦しめるだけの存在の俺って、いったい何なんだろうって。。。』



エーイチの気持ちは私にも痛いほど分かった。



お互いにお互いを気遣うあまり、抜け出しようのない深みにはまっていく。。。



その時の私たちは、まるで急流に飲み込まれる笹舟のように脆かった。。。






【More・・・】

エーイチが、実家に帰省しているとき、



昔少しだけ見ていた『出会い系』のサイトから、久しぶりにメールが来た。



エーイチと出逢ってからは、全くと言っていいほど見なくなっていたサイトだった。



何の気なしに覗いてみる。。。



私のプロフィールは、昔のまま。年齢も今より4つも若かった(笑)



 『一緒に秋の紅葉を観に行ってくれませんか?』



そんなメッセージが書いてあった。



そうか、あのときは秋だったんだ。。。もう4年も経つんだなぁ。。。



ぼんやりそんなこと、考えてた。



そして、少し迷って、メッセージを変えてみた。



 『一緒に春を観に出掛けませんか?』



我ながら、なんと平凡な文章だろうと、苦笑いしながら更新ボタンを押した。



もちろん、年齢はそのまま(笑)



しばらく経つと、あろうことか、私の携帯が立て続けにのメール着信を知らせる。



しまった!メッセージの返信先を携帯にしていたことを忘れていたのだ。



このサイトは、一度更新ボタンを押してしまうと、上位に表示されてしまうと聞いたことがある。



それ故に、一度上に表示されると、待ち構えているあまたの男性会員からメールがやってくるのだった。



4年前に初めてやったときは、平気で一日100通余りのメールが来た。



そんなことをすっかり忘れていた私は、携帯を開き、慌てて削除しようとした。



しかし、削除するためにはログインしなければならない。



そうすると、さらに上位に表示され、ますますメールが止まらなくなる。



とりあえず、あっという間に来た30通余りのメールの中から適当に選んでログインした。



そこには、『既婚者ですが、楽しい時を一緒に過ごしましょう!』とか


     『新しい車を買いました。ぜひ一緒に出掛けましょう^^』とか、中には


     『面倒なのナシで、てっとり早くやることヤッちゃいましょう!』などなど・・・



それはそれは、ありとあらゆるメッセージが並んでいた。



変わってないなぁ。。。



何気なく読んでいると、ふと、ひとつのメッセージが目に入った。



      『バツイチ独身37歳です。娘になかなか会えず落ち込んでいます。


       でも、落ち込んでても寂しがってても仕方ない!


       春なので、僕も一緒に出掛けてくれる人を探していました^^』



なんとなく、このメッセージは私の気持ちをくすぐった。



  この人も私と一緒でひとりぼっちなんだ。。。



そう思ったらなんとなくどういう人なのか知りたくなった。



全くそんな気はなかったのに、あろうことか、私は返事をしてしまった。。。



      『私もバツイチ独身です。○○さんと同じです。息子とは離れて暮らしています。』



そんな返事をしてみると、すぐに返事が返ってきた。



      『ありがとうございます。返事が貰えるなんて思ってなかったんですごく嬉しいです。


       くるみさんは、では今は実家にお住まいですか?』



どうしようかな・・・と思いながらも、ついつい返事をしてしまう自分がいた。



      『私はひとり暮らしです。○○さんはご実家ですか?』



      『はい、実家というか自分の家なんですが、母親と犬3匹と同居してます。


       東京といえども田舎の方なので、一応一軒家です(笑)』



そんな返事が返ってきた。



その返事を読んで、何となく安心した私が居た。

 

そしてお互い何回かメールでやりとりした後、電話をかけてもいいかと聞かれた。



最初は少しとまどったが、少し誰かと話したい気分でもあったので、軽い気持ちでOKした。



電話で声を聞くと、その人の声は年齢よりも若く感じられた。



初めて話したのに、妙に人なつっこい話し方。



それが少し軽薄に感じた。



少し後ろのテレビの音が気になった。野球中継のようだった。



好きなものは、野球と坂本龍馬とよさこい祭り、そして登山。。。



どうやら高知出身の人のようだった。



 「高知の人間は根っから明るくて人に優しいんですよ。そして情に脆い(笑)」



訊きもしないのに、そんなことを言ってきた。



私のプロフィールに、好きなタイプは『優しい人』と書いてあったからだろうか(笑)


とりとめのない話をして、その日の電話は終わった。



    少し苦手なタイプだな・・・



正直な感想だった。



エーイチとは全く違うタイプ。



何しろまず年下である。



年下と言うだけで、私はどうしても「お姉さん」として接してしまうのだ。



どうしてだか分からないが、素直に甘えることができない。



ということで当然、すでに恋愛対象として見ることはできなくなる。



それからしばらくの間も、彼は毎日何度もメールを送ってくれた。



私はと言うと、ちょうど仕事がピークに忙しい時期でもあり、



彼が長文メールを5通送ってくるのに、私は超短いメール1通返すのが精一杯。



こんなんじゃきっと、その人もいつかあきれてメールもしなくなるだろうと思っていた。



ところが思いの外、その人は忍耐強い人だった。



    『今度の日曜日、良かったらどこかに桜を観に行きませんか?』



ある日そんなメールを送ってきた。



そうだった・・・私、そんなメッセージ書いてたんだっけ。。。



すっかり忘れていた。



正直、誰でも良かったがどこかに行きたかった。



ただし、顔を合わせるとなると、それなりのリスクはある。



それなら、やはり人の多いところの方が安全だと思い、



     『いいですよ。では、○○の桜を観に行きましょう。』



と、花見でも有名な場所を指定して返事をした。



そしてあっという間にその日が来た。



2時頃まで私は用事があったので、その人とは3時頃待ち合わせになってしまった。



場所は、都内でも有名な大きい公園。



その公園のある駅前で待ち合わせた。



事前に写メは貰っていたが、実際よく顔も分からなかったので、



お互いに着ている服をメールで教え合っていた。



駅前に着くと、彼はもう着いているとのことだった。



が、まわりを見渡しても、それらしい人の姿は見えない。



仕方なく、教えて貰っていた電話番号にかけてみる。



    『もしもし?今着いたんですけど・・・』



そう言うと、電話を持ってこちらに歩いてくる人の姿が見えた。



     『くるみ・・・さん?』



     『はい、そうです。Yさんですか?』



初めて逢った彼の印象は、電話とは違い、かなり緊張している様子だった。



      『電話と印象違いますね(笑)』



      『すみません、緊張してます。今めちゃくちゃドキドキしてます。』



どうやらあまりこういうコトはしたことはないらしかった。



でも歩きながら話しているウチに少しずつ慣れてきた様子。。。



      『同じO型だからかなぁ~!すっごく話しやすいよ。』



彼は嬉しそうにそう言っていた。



      O型・・・エーイチと一緒なんだ。けど、全然違う。。。



頭の中でそんなことを考えていた。



その日は4月とは思えないほど寒い日だった。



それでも公園に着くと、中は花見の人で一杯だった。



今にも降り出しそうな曇り空の下、八分ほど開いた桜の花びらはブルブル震えているようだった。



緊張しているせいなのか、それとも緊張が解けたのか、彼はよくしゃべった。



人なつっこいのは分かるが、聞いていて少し疲れる声。。。



それでも、なんとか頑張って彼の質問に答える私。



      なにやってるんだろうなぁ~私。。。



桜を眺めながら、本当はこの桜はエーイチと見るはずだったのに・・・などと



心の中で、とても勝手なことを言っていた。














テーマ : 婚外恋愛 ジャンル : 恋愛

23:33  |  ひとりごと  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

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